ワークショップご案内と発表募集
大会委員長 一橋大学 渡部 敏明
実行委員長 実践女子大学 竹内 光悦
平成 24 年度,いよいよ新学習指導要領の全面実施が始まります.本ワークショップをはじめ,関係学会・研究会などでは,国内外の統計教育の理念や事例に触れ,さまざまな授業法や教材開発を行ってきました.最近では,実施後の入学試験にも議論の対象が広がってきています.また今回の変更を受け,統計思考力の育成やその評価方法を考え,次の学習指導要領の改訂に向けた検討も始まっているとも聞きます.
そこで関連学会・研究会の共同開催として全国の統計教育の関係者が一同に会する場を提供する目的で,日本統計学会統計教育分科会および日本統計学会統計教育委員会,その他の研究会の共同主催で,広く教育方法に関する実践研究の成果を発表し,相互に討議する場として『統計教育の方法論ワークショップ』を開催しております.過去 7 回のワークショップのテーマは,以下の通りです.
- 第 1 回 (2004 年度) のテーマ
- 「総合的学習における統計リテラシーの育成〜グラフと数字をみる力〜」
- 第 2 回 (2005 年度) のテーマ
- 「統計教育の達成目標をさぐる〜リテラシーから統計的推論力,課題解決力へ〜」
- 第 3 回 (2006 年度) のテーマ
- 「アクションに繋がる統計教育〜人文科学領域での実践と文化遺産の継承〜」
- 第 4 回 (2007 年度) のテーマ
- 「知識を生み出す統計教育への挑戦−プロジェクト型学習を通した統計活用力の育成−」
- 第 5 回 (2008 年度) のテーマ
- 「データ活用のための授業モデル−新学習指導要領のための環境整備と協働型学習への展開−」
- 第 6 回 (2009 年度) のテーマ
- 「社会の期待に応える統計教育の構築−「資料の活用」から「データの分析」をどう教えるのか−」
- 第 7 回 (2010 年度) のテーマ
- 「問題解決力育成を目指した統計教育の方法論(達成目標・授業実践・評価の枠組み)−新学習指導要領の全面実施に向けて−」
今年度は,
『高校入試・大学入試を踏まえ,統計思考力の育成とその評価の確立』
をテーマとして,今年度も前年度と同様に 2 日間に分けて開催いたします.
また,今回は特別講演者として,日本でも大規模に実施される OECD 主催,国際成人版学力調査 PIAAC(25 カ国参加)の数量リテラシー部門の責任者を務める Iddo Gal 教授(次期,国際統計教育協会会長)を招聘し,国民すべてが身に付けるべき 21 世紀型コンピテンシーとしての統計的問題解決力に関するアセスメントの考え方についてご講演いただきます.
昨年に引き続き,身の回りの問題を統計的課題として設定し,課題に応じたデータの収集からデータの解釈,課題解決に向けた提案を行う一連の課題解決型の統計教育を目指した取り組みを取り上げます.皆様からの新たな教育方法への提案,これまでの統計教育の成果,今後の課題,問題提起など幅広い発表を歓迎しております.奮ってお申し込みください.
なお,このワークショップには,日本統計学会の会員でなくても,発表申し込みおよび参加ができますので,多くの方のご参加をお待ちしております.
ワークショップ運営
本ワークショップの場を活用していただき,小学校の児童および中学校,高等学校の生徒を対象に統計教育に関っている教師の方や,大学等高等教育機関で統計教育を担当している教員の方,さらには,ひろく社会人への高度専門職能教育の一環として統計教育に携わっている方々に,日頃の教育成果の発表や相互の情報交換や交流を深めていただければ幸いです.
また本ワークショップにおいては,統計教育全般の質的向上を図り,統計教育に関する業績についての評価システムを確立するため,ワークショップ参加者への継続的専門職能開発訓練プログラム(CPD)の証明を行います.また,特に優秀と認められた研究報告については,日本統計学会が設ける統計教育賞への推薦も併せて行うと同時に,その内容を統計教育WEBサイトにおいて公表します.
プログラム 3月2日(金)「統計教育に関する研究報告」13:00-17:30
13:00-13:10 | 開会の挨拶 渡部 敏明(大会委員長・一橋大学) 竹内 光悦(実行委員長・日本統計学会統計教育分科会主査・実践女子大学) |
13:10-14:10 | <全国統一試験を通しての統計資格制度の構築−統計検定の今年度実績と今後の展開−> 座長:中西 寛子(成蹊大学経済学部)
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14:20-16:00 | <高校・大学教育における統計活用力の育成 I> 座長:深澤 弘美(東京医療保健大学医療保健学部) |
16:10-17:30 | <高校・大学教育における統計活用力の育成 II> 座長:小口 祐一(茨城大学教育学部) |
プログラム 3月3日(土)「新学習指導要領の全面実施に向けた統計活用力育成教材とアセスメント問題」10:00-18:00
10:00-11:10 | <統計教育教材・統計検定の動向> 座長:田村 義保(統計数理研究所)
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12:20-12:50 | <特別講演 I> 座長:竹村 彰通(東京大学大学院 情報理工学系研究科) 「成人力」を測る −OECD国際成人力調査の枠組み−(スライド) 小桐間 徳(国立教育政策研究所生涯学習政策研究部長) |
12:50-14:20 | <特別講演 II> 座長(通訳・解説):青山 和裕(愛知教育大学数学教育講座) The road to statistical (and mathematical) literacy: Some instruction and assessment challenges Iddo Gal(Department of Human Services University of Haifa, Israel, 国際統計教育協会次期会長, Chair, Numeracy Expert group, Programme for International Assessment of Adult Competencies (PIAAC), OECD) |
14:30-16:10 | <授業実践事例 I> 座長:西村 圭一(東京学芸大学)
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16:20-17:40 | <授業実践事例 II> 座長:松元 新一郎(静岡大学教育学部)
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17:40-17:50 | 閉会の挨拶 藤井 良宜(日本統計学会統計教育委員会委員長・宮崎大学) |
参加について
- 参加に関して事前の申込みは不要で,参加費は無料となっております.参加証明書を用意しておりますので必要な方は,当日,受付に,身分証明書をご提示の上,お申し出ください.
その他
参考
- 第 6 回日本統計学会春季集会
- 日時:2012 年 3 月 4 日(日)10:00-17:30
- 場所:一橋大学 東2号館+マーキュリーホール (東京都国立市中2-1)
10:10-11:40 | 「統計教育の質保証〜国際機関・学協会による大規模アセスメントに関する動向〜」 オーガナイザー:竹村彰通(東京大学) 座長:川崎茂(総務省)
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問い合わせ
- 日本統計学会統計教育分科会
- 主査 実践女子大学 竹内 光悦(第 8 回統計教育の方法論ワークショップ 実行委員長)
- 日本統計学会統計教育委員会
- 委員長 宮崎大学 藤井 良宜
- 第 8 回統計教育の方法論ワークショップ
- 大会委員長 一橋大学 渡部 敏明
- 事務局 鹿児島純心女子短期大学 末永 勝征
- E-mail:jim@mathg1.sci.kagoshima-u.ac.jp (ワークショップに関する問合せ)