今回も 60 に近い出品があり、日本統計学会会長・理事長をはじめ、統計学者、統計教育者、数学教育者、スポーツデータ関連識者、など、多くの先生方によって厳正に審査し、以下のように表彰いたします。
総評: 今年度は COVID-19 感染防止のため、グループワークがしづらいなか、今年も 60 に近い興味深い作品が提出されました。ありがとうございます。今年は貸与データを分析して作品を作る「規定部門」と自らデータを集めて分析して作品を作る「自由部門」の 2 部門を設定しましたが、「規定部門」は例年通り、また例年の作品を上回る素晴らしい作品が多数応募されました。「自由部門」ではバドミントンやバレー、カヌーなど、貸与データにない種目の作品もあり、大変興味深い作品が多くありました。個々の作品では、自ら問いを設定(リサーチクエスチョン)し、必要なデータを処理し、分析して課題・問題を解決し、それらを他者に上手く伝えるという、分析のストーリーができており、興味深かったです。R や Python を用いた多変量解析も使われている作品も多くなってきましたが、分析方法も効果的に使われていました。貸与データでもデータの前処理が必要な種目もありましたが、適切に前処理ができており、こちらも驚きました。新しい学習指導要領が中学校で 2021 年度から、高校で 2022 年度から始まりますが、数学・情報の授業でデータサイエンスに関する内容も増えていきます。探究学習もさらに増えるかもしれません。これらで培った知識や技能を用いて、ぜひ 2021 年度も興味深い作品に取り組んでいただければと思います。
(c) 日本統計学会統計教育分科会