中高生・スポーツデータ解析コンペティション―2020―の結果

今回も 60 に近い出品があり、日本統計学会会長・理事長をはじめ、統計学者、統計教育者、数学教育者、スポーツデータ関連識者、など、多くの先生方によって厳正に審査し、以下のように表彰いたします。

総評: 今年度は COVID-19 感染防止のため、グループワークがしづらいなか、今年も 60 に近い興味深い作品が提出されました。ありがとうございます。今年は貸与データを分析して作品を作る「規定部門」と自らデータを集めて分析して作品を作る「自由部門」の 2 部門を設定しましたが、「規定部門」は例年通り、また例年の作品を上回る素晴らしい作品が多数応募されました。「自由部門」ではバドミントンやバレー、カヌーなど、貸与データにない種目の作品もあり、大変興味深い作品が多くありました。個々の作品では、自ら問いを設定(リサーチクエスチョン)し、必要なデータを処理し、分析して課題・問題を解決し、それらを他者に上手く伝えるという、分析のストーリーができており、興味深かったです。R や Python を用いた多変量解析も使われている作品も多くなってきましたが、分析方法も効果的に使われていました。貸与データでもデータの前処理が必要な種目もありましたが、適切に前処理ができており、こちらも驚きました。新しい学習指導要領が中学校で 2021 年度から、高校で 2022 年度から始まりますが、数学・情報の授業でデータサイエンスに関する内容も増えていきます。探究学習もさらに増えるかもしれません。これらで培った知識や技能を用いて、ぜひ 2021 年度も興味深い作品に取り組んでいただければと思います。

規定部門
作品タイトル 受賞者および学校名 作品(クリックすると PDF が見れます)
最優秀賞 サッカーのシュートは本当にペナルティエリア外からでも積極的に打つべきなのか? 大西諒・稲荷雄磨・大久保成博・児玉英靖(洛星高等学校) R33
優秀賞 卓球選手の強さを表す指標の作成 石川桜大・川崎泰治・藤村小桜・石井裕基(香川県立観音寺第一高等学校) R43
奨励賞 サッカーにおけるクロスからの得点量産の秘訣 大西琉翔・岡陸斗・宮田大輔・阿曽蓮生・林宏樹(兵庫県立姫路西高等学校) R25
奨励賞 「今打つ確率」を考える 秋吉悠希・バルデスフランシスコ・小泉亮太(筑波大学附属駒場高等学校)・横尾智治(筑波大学附属駒場中高等学校) R02
奨励賞 過去15年間のプロ野球で、最も効率的に戦ったチームはどこか? 垣典寿・林兵馬(神戸大学附属中等教育学校) R35
敢闘賞 オリックス・バファローズが低迷しているのは選手だけの責任なのか? 松山陣・西前奏志・廣田知章・児玉英靖(洛星高等学校) R32
敢闘賞 無死一塁時における犠打の有効性 森元凜汰・松井荘太・岡嶋勇樹・九鬼壌土・林宏樹(兵庫県立姫路西高等学校) R11
敢闘賞 得点が伸びやすいチーム像 山内悟嗣・大森敦介・行田一博・森本美紀(東京都立小石川中等教育学校) R15
敢闘賞 スマートに掴む!オフェンスリバウンド! 中川魁・堀内健太郎(筑波大学附属駒場高等学校)・横尾智治(筑波大学附属駒場中高等学校) R10
敢闘賞 The glorious communication method 〜川崎の強さの秘訣〜 小倉朋珠・前北梨音・田中花歩・大渕みなみ・荒川智浩(国際基督教大学高等学校) R41
敢闘賞 ピリオド・試合状況ごとの,3ポイントシュート成功数についての研究 宮廻堅地・荒谷虎太郎・仲山虎徹・永井崇遠・西武宏(広島県立祇園北高等学校) R38
敢闘賞 攻撃的サッカーがもたらすサッカー観戦文化の深まり 那須太誠・海野瑞貴・佐伯健斗・福澤純治(愛媛県立松山南高等学校) R04
自由部門
作品タイトル 受賞者および学校名 作品(クリックすると PDF が見れます)
最優秀賞 世界一の桃田選手をデータ解析!高校バドミントンで活かせるか 山下隼人・森田陸・林宏樹(兵庫県立姫路西高等学校) F02
奨励賞 PA 内進入によるカマタマーレ讃岐の勝利への道筋 石川花鈴・佐藤龍之介・宮武颯樹・石井裕基(香川県立観音寺第一高等学校) F06
敢闘賞 カヌーを解析したい 五十嵐友哉(筑波大学附属駒場高等学校)・横尾智治(筑波大学附属駒場中高等学校) F08
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(c) 日本統計学会統計教育分科会