中高生・スポーツデータ解析コンペティション―2021―の結果

今回も約 50 作品の出品があり、日本統計学会会長・理事長をはじめ、統計学者、統計教育者、数学教育者、スポーツデータ関連識者、など、多くの先生方によって厳正に審査し、以下のように表彰いたします。

総評: 今年度も昨年度に続き、コロナ対策でなかなか作品制作も例年と比べて大変だったと思いますが、興味深い作品が多く、審査委員の中でも作品の選出が難しいとの意見もありました。特に「自由部門」は「規定部門」よりも今年は作品数も多く、学校の自チームのデータはもちろん、公開されている海外のデータを利用したりと、いろいろとデータ収集でも工夫をしていることは素晴らしいです。こういうデータの収集、分析ができてくると、中学校・高校でも『データ分析部』ができるのではないかと思います。今回の「自由部門」の最優秀賞は弓道で、データの視点も新しく興味深かったです。そのほかおしくも選外でしたが esports の作品もありました。「規定部門」ではテーマ選びから、貸与データの使い方などこちらも色々と工夫していました。高度な統計手法でなくても、問題解決の展開を意識していることが大切にも思います。このようにスポーツの種類も広がり、データの収集方法・分析方法もレベルが上がってますので、次年度はさらに素晴らしい作品の応募があると期待します。

規定部門
作品タイトル 受賞者および学校名 作品(クリックすると PDF が見れます)
最優秀賞 ボールは汗をかかない〜ポゼッションサッカーにおける「鍵」とは?〜 大西諒・稲荷雄磨・大久保成博・児玉英靖(洛星高等学校) R09
優秀賞 卓球選手の勝利への影響を表す指標の作成 図子さくら・川上奈菜・森田蓮・白井翔大・石井裕基(香川県立観音寺第一高等学校) R04
奨励賞 統計からみる新戦術「オープナー」の可能性 新宮開・阿部尚紀・稲元佑真・山足尚幹・有本諒也(大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎) R02
敢闘賞 バスケットボールにおける大逆転を導く「試合の流れ」の定量化 松村壮・上西希竜・山本喜一・林宏樹(兵庫県立姫路西高等学校) R08
敢闘賞 監督、なぜヘディングをしないと怒るのですか? 和泉真路・藤崎直貴・加藤壮太・児玉英靖(洛星高等学校) R14
敢闘賞 本当に選手個人の実力だけで成績が評価されているのか 橋本和花・松下果穂・木南俊亮(奈良学園登美ヶ丘高等学校) R16
敢闘賞 打たんと、いてまうで!! 〜プロ野球における、貧打チームへの救済策提示〜 西前奏志・大島悟・児玉英靖(洛星高等学校) R17
敢闘賞 J1王者はなぜ優勝を逃したのか?〜史上最強・川崎フロンターレ2019年の戦い〜 佐竹晃希・高城怜央・村上太一・早野海翔・福澤純治(愛媛県立松山南高等学校) R19
自由部門
作品タイトル 受賞者および学校名 作品(クリックすると PDF が見れます)
最優秀賞 データ解析を通じた「弓道」の科学的分析 〜和弓の仕組みの科学的分析〜 竹田美波・村田歩佳・宮田葵・八田京子・蟻川修史(長野県屋代高等学校) F21
優秀賞 サッカーで前線の選手は常に「前からのプレス」をかけ続けるべきか? 秦優太・秦啓太・フィジコミサエル(アメリカンスクールインジャパン) F19
奨励賞 カマタマーレ讃岐強化のためのコーナーキック戦術の提案 牧花実・十河旭・石井裕基(香川県立観音寺第一高等学校) F08
敢闘賞 バレーボールにおけるゲームの流れを変える効果的なサーブ戦術 長見桜空・羽藤悟史・丸橋真由・水田光虹・大西大輔(愛媛県立松山南高等学校) F05
敢闘賞 フェンシング女子サーブル競技において日本が勝つために必要なこと 山崎妃奈乃・船戸明彦(渋谷教育学園幕張高等学校) F11
敢闘賞 バドミントンのダブルスにおけるストレートスマッシュに対する前衛の動きから勝利をつかみ取れ! 田渕克・白根璃久・黒田樹・高見仁・林宏樹(兵庫県立姫路西高等学校) F15
敢闘賞 新体力テスト・改 貴治聖瑛・池松駿・上田友暉・砂田悠貴・田中隆太郎(大阪府立天王寺高等学校) F16
敢闘賞 ベースボールゲームトラッカーを用いた投球の高低分析 河原稜・津村晃誠・室元俊太朗・和井遥海・西武宏(広島県立祇園北高等学校) F20
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